プロジェクト概要

<設計/製造業向けコンサルタント業務>

業務の可視化を行った後に整流化を実施したり、モジュラーデザインを用いた製品のモジュール化、不具合情報を整理し活用しやすくする活動などを行います。
それらの技術から、技術伝承やAIシステム構築などへも応用することが可能です。
今回はDSMを用いた手法を紹介します。DSMとは、設計構造マトリックス(Design Structure Matrix)の略であり、情報の流れをマトリクス表現で可視化し、全体最適の視点から効率的な工程・組織をシステマティックに設計する手法です。DSMは、1990年代から主にマサチューセッツ工科大学で研究が行われ、自動車や半導体の開発領域から徐々に広まってきました。

お客様の抱えていた課題

退職間際のベテラン社員が蓄積したノウハウを社内に残せておらず、何かしらの手段で可視化した上で社内共有出来るように残したいという要望でした。

課題解決のエピソード

ベテラン社員が蓄積しているノウハウは、非常に多岐に渡りました。そのため、業務フローからは一旦切り離して話し手の思い向くままに記録をとるようにし、その結果すべてのノウハウが並列に記録されることとなりました。
そこで、記録した情報を1つのシートにマッピングし、項目毎の繋がりを明確にした後で改めて業務フローに組み直すようにして手順を整理しました。

用いられた技術

整理においては、DSMというツールを用いて可視化することにより、手戻りしている手順を明確にすることが可能となりました。
手順を見直して手戻りを解消することで、ベテラン社員のノウハウの蓄積に更なる効率化が見込まれます。

プロジェクトの未来への影響

ノウハウを社内に残せていない企業は意外に多く、上記の方法だけでも十分にノウハウを残すことが可能です。
また次の世代としては、そのノウハウを利用するだけでなく、それを超えるノウハウを残したり、他の分野でのノウハウを蓄積することに注力してほしいと考えます。

これからについて

私は元々メーカの社員でしたが、メーカから転職し、技術人材サービス業界に所属してからの方が、「一流企業」での「重要な設計・開発経験」を得ることができたと認識しています。
苦しい仕事もありましたが、それを乗り越える度に自分にしっかりとした実力がついたように思います。
今後は、スマートファクトリーや自動化など、既に一部の拠点とは連携を進めていますが、設計の集大成として世の中のお役に立ちたいと考えています