新たな受託環境の確立で、
未来の研究者たちに繋げたい。

専攻分野:理論物性物理学
入社18年目

現在の研究内容当社の良い点・強みこれからのキャリアと挑戦メッセージ

Q. 現在の研究内容を教えて下さい。

計算機シミュレーションで
「物」の「理(ことわり)」を
探求する。

大学院で博士後期課程を修了しポスドクとして研究を続けた後、テクノプロ・R&D社に入社しました。最初は物質化学分野の研究に従事し、最近では国内大手の製薬メーカーでタンパク質の立体構造を、分子動力学シミュレーションを用いて調べる研究を担当しています。
私の専攻は物理学です。物理学とは「物」の「理(ことわり)」を探求する学問で、対象物がどのようなメカニズムでその(配向、運動、熱的、電気的、磁気的などの)状態をとるのかを調べます。学生時代には対象物を物質とした理論物性物理学の研究室に所属し、大型計算機を使った数値計算や計算機シミュレーションを用いて研究を行っていました。
10年程前に、タンパク質立体構造予測と低分子創薬の研究で、物理学専攻かつ計算機シミュレーションの経験者のご要望があり、私が任命されたこともありました。生物学は未経験の領域で最初は戸惑いましたが、計算機環境や計算手法は馴染みがあり、程なく業務を行えるようになりました。

Q. テクノプロ・R&D社の良い点・強みは?

研究の対象範囲を
バイオ、特にタンパク質構造にまで
広げることができた。

ポスドクの後、アカデミアでパーマネントの職を得ることが難しく、自分のスキルを生かせる企業を探している時にテクノプロ・R&D社と出会い、入社を決めました。
有機低分子結晶の物性と計算機シミュレーションという稀な専門スキルの私が担当できる案件があるのか不安でしたが、入社後すぐに提示されたテーマが私にぴったりだったので安心しました。
テクノプロ・R&D社に入社して良かったことは、研究の対象範囲をバイオ、特にタンパク質構造にまで広がったことです。タンパク質が機能を発現するために適した立体構造を予測するのは、その構成原子数の多さなどから極めて困難です。
計算機シミュレーションと物理学の知見を用いてこの難問に立ち向かい、創薬に結びつける研究はとても面白く楽しいものです。

Q. 目指すキャリア、これから挑戦したいことは?

受託研究の促進で、
若い研究者達の
将来への基盤を作りたい。

テクノプロ・R&D社は化学・バイオ分野のスペシャリストが多数在籍しています。それを強みに、研究者集団としての受託型案件を受注し、その一員としての業務を担当していきたいです。
一般的に、外勤型の研究者はマネジメント経験を積みづらいと言われます。しかしテクノプロ・R&D社であれば、専門の異なる研究者でのチーム編成による受託型案件の対応も可能です。それにより、今以上に多くのチームを編成することが必要になれば、そのリーダーの指揮・管理の元、研究に取り組む機会が得られます。また、多くのリーダーが必要となりますので、マネジメント経験の機会も得られます。
リサーチセンターのみならず、様々な形態での受託型研究の更なる推進によって、研究スキルと意欲のある若い人達が将来に不安を感じることなく研究に集中できる環境、その基盤を更に固めることに貢献できればと思っています。

最後に入社を検討している方へメッセージを

自分の専門と
異なる領域の研究は、
自分の幅を広げるチャンスです。

皆さんにお伝えしたいことは2つです。
1つは、外勤型の研究者は自由度の高い働き方ができる業種だということ。人生には様々なステージがあり、例えば短い時間しか働けない時でも、テクノプロ・R&D社なら柔軟な働き方を模索することができます。
2つ目は、テクノプロ・R&D社で出会う研究が自分の専門とは違う領域であっても、それを自らの幅を広げるチャンスと捉えてほしい、ということです。
新しい研究分野は常に境界領域です。異なった研究分野の視点から捉える・手法を応用する
ことにより当該分野が発展し新しい研究分野が広がることはよくあります。様々な領域、様々な企業との繋がりを持つテクノプロ・R&D社の環境を活かして未知の領域に果敢に挑み、将来的に大きな研究に携わる展望を描くことのできる、そのような方と共に働きたいと思います。

INTERVIEW