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エンジニアリング

ディスコン対応における負荷を大幅に改善

株式会社トプコン/技術本部 アイケア開発部 様

はじめに

自社製品の量産工程における課題解決に向けたソリューションをテクノプロ・デザイン社が手掛けました。当社プロジェクトリーダー同席のもと株式会社トプコン/技術本部 アイケア開発部の永井氏にお話を伺いました。

プロジェクト概要

20年以上生産している医療機器など、生涯生産年数が長い自社製品を取り扱う環境下では、特有の課題がある。
それは多数のディスコン部品が常時発生し続けること。
ここで多大な社内リソースが費やされる分、新規開発など未来へのビジョンを実現する事業に最大限の注力ができないという新たな課題も生まれてくる。

トプコン様もそのような課題に直面しており、その課題解決のためテクノプロ・デザイン社として、ディスコン対応・部品入手困難対応、品質改善・歩留まり改善に対する設計変更をシームレスに担当することで、トプコン様の設計変更に対する社内リソースの軽減、新製品開発への注力に対する支援を実現した。

自社製品のディスコン対応~品質改善・歩留まり改善を実現し、さらなる新製品開発へと尽力したい。

トプコン様は、アイケア製品などをはじめとする医療機器のほか、「『医』『食』『住』に関する社会的課題を解決し、豊かな社会づくりに貢献する」を経営理念に掲げており、ポジショニング(GNSS、マシンコントロールシステム、精密農業)、スマートインフラ(測量機器、3次元計測)の各分野において自社製品の研究開発・製造・販売を行っている。経済産業省、東京証券取引所が選定するDX銘柄に3年連続で選定され「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)」に3年連続で選ばれている優良企業だ。

中でも医療機器分野は生涯生産年数が長い製品が多く、20年生産し続けているものもある。
しかしその一方で、新技術に対するニーズやアイケア製品市場の変化への対応も必要となっている。
こうした環境下で課題となるのが既存製品のディスコン対応や、部品入手が困難な製品への対応だ。
もちろん、この対応を進めていく上では品質や歩留まりの改善策も必要となってくる。しかし、ここに多くのリソースを割いていくと、新製品開発へと体制が進みづらくなっていく。
この「負のスパイラル」が事業遂行の上で大きな課題として圧し掛かっていた。

そこでトプコン・技術本部の永井氏は、派遣で常駐していたテクノプロ・デザイン社のチーム―リーダー・中野に相談した。

ディスコン対応_事例01
株式会社トプコン 技術本部アイケア開発部 課長/永井勝之様

ディスコン対応だけではない。チームマネジメントまでを手掛けるソリューションを実現。

すでにテクノプロ・デザイン社は、数名のエンジニアがトプコン様に関わり、社内での業務や課題についても深く理解していた。
だからこそ、中野が提案したソリューションは、「ディスコン対応から品質改善・歩留まり改善まで担う」といった当初依頼した内容だけにはとどまらなかった。
永井氏は語る。
「派遣エンジニアに業務を依頼する場合、社内でネックとなりがちなのが、エンジニアの育成とマネジメントです。精密機器の生産工程では、各業務や各工程の流れが複雑で、イチから当社社員が教えていくこともあり、チームのマネジメントも社内で行わなければならないと思っていました。ところが、中野さんの提案はチームマネジメントまでシームレスに担っていくという内容でした」
つまり、テクノプロ・デザイン社でチーム編成からマネジメントまで請け負いながら、既存製品に関わる工程の設計変更をトプコン様と一緒に手掛けていくといった、「一貫して対応の出来るチームの編成」提案を受けたのだ。

ディスコン対応_事例02

テクノプロ・デザイン社チームリーダーの中野は語る。
「永井様が参加される会議には私も最初からジョインさせていただき、開発情報をリアルタイムにインプットさせていただきました。それをすぐにチームメンバーにも反映し”いつまでに何を行うか”の素早い行動への指示を出していました。」
《クライアントと同じスピード感と同じ目線》に拘ったという。
「代替品の選定から詳細設計・試作品・評価・レビュー・設計変更文書の承認行為・量産への移管まで常に永井様など技術本部/製造部や調達部の皆様と連携を密にするように心がけていました。本当に毎朝やっています。そうすることで、メンバーに対しても同じ目線に立ってもらい、なぜこの業務を優先するのか、いつまでに行えばよいか、といった判断もスムーズに行えるようにチームを作り上げました」

ディスコン対応は1割以下に大幅削減。新製品開発への体制強化に直結。

2019年のプロジェクト立ち上げ当初は、6名のチームからスタート。
今は14名の陣容まで拡大した。
マネジメントの工夫について、中野はこう語っている。
「チームは年齢や経験が多様なエンジニアが集まっています。60代のベテランから20代の若手までいますが、それぞれが持ち味を最大限発揮できるように、《ベテラン×若手のペア制》を組むようにしました。例えば、豊富な知見を持つベテランが詳細設計からレビューまで、評価から量産への移管までの工程は若手エンジニアにバトンタッチするといった流れをつくっています。こうすることで、詳細設計から評価までの上流工程部分も若手がベテランと一緒に経験を積んでいくことが可能です。個々の力を組み合わせることで、チーム全体の技術力の底上げや、育成にも直結する仕組みがつくれるのだと私自身も学びました」

このプロジェクトでどの程度の効果が出たのだろうか。永井氏は語る。

「今までは一人の社員に対してディスコン対応だけで3~4割程度の業務負荷がかかっていましたが、今は1割未満程に軽減ができています。お陰で、開発部門にもしっかりと注力できる体制が整ってきて、全社的にも大きなインパクトがありました」

ディスコン対応_事例03

ともに同じ目線に立って成長できるビジネスパートナーへ。

永井氏はこう話を続ける。

「社内でのテクノプロ・デザイン社の評価は非常に高いです。それは、私たちとはまた異なる視点での提案も積極的にしてくれることもありますし、このプロジェクトチームの働きによって、既存製品の量産体制での課題の克服と、新規開発への取り組みの両軸がしっかりと実現できており、その事が社内外からの評価・表彰にもつながっています」

中野はこう答えている。

「とても嬉しいですね。しかしまだテクノプロ・デザイン社としても課題はあります。それはチームマネジメントの強化です。メンバーの活躍もそうですが、それを活かすのははやりマネジメント力だと思うので、チームごとにマネジメント責任者をつけていくなど、組織力を強めていくことで全体的な安定感やパフォーマンスが強くなっていくと考えています」

最後にテクノプロ・デザイン社に今後、取り組んでほしいことを永井氏に聞いてみた。

「実は今のアイケア製品などの医療機器部門だけではなく、スマートインフラ部門でも同様にディスコン対応などの取り組みができないか、といった声があがり、すでに専任のプロジェクトチームをテクノプロさんに立ち上げてもらっています。また、当社は海外取引が多く、各国の法令対応なども必要となりますので、アウトソースしたい業務はまだまだあります。当社の特徴をよく知るビジネスパートナーとして、こうした分野にもコミットしてもらえると、双方ともに発展できるのではないかと期待しています」

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